真夜中の独り言。


ふと、オレ何やってんだろう?と我に返って思う事がある。人気もないのにアホほどの本数のライヴ入れてさ。音楽だけ食べてる訳じゃなく他の仕事もしてる兼業ミュージシャン、ギリギリまで仕事を削って、出来る限りのライヴを入れて。それが何になるの?って。バカなんじゃないの?って。

 

ツアーミュージシャンみたいに歌だけで食ってるみんなとも違う。彼らはみんな今日食う為、明日食えるかみたいなラインで毎日勝負しながら生きてる。かといって俺だって必死でやってるよ。ただ楽しければいいって訳じゃない。本気でやってる、じゃなきゃ音楽専業でもないのにこの歳でここまでやれない。

 

じゃあ何でやってるんだろう?って、やっぱみんなに知ってもらいたいし、自分の音楽を必要とされたいからだよね。ちょっとでもいいから俺の音楽に触れてもらいたいから。願わくば、必要とされたいから。歌うたいなんて承認欲求の塊みたいなものだもの。みんなに存在を肯定して欲しいんだもの。

 

今日のライヴはみんな観に来てくれるだろうか、明日の仕事はうまく進むだろうか、次のライヴは観客の皆さんに受け入れてもらえるだろうか、その次の仕事はちゃんと入ってくるんだろうか、その次のライヴはみんな観てくれるだろうか、不確かな日々だ、当たり前の事なんてひとつも無い。

 

それでも歌い続けていられるのは、不意に来てくれるお客さん、昨夜のように久々に顔を出してくれた方々、仕事や諸事情で来られなくても気持ちを送ってくれるみんな、そして並走するように支えてくれるファンの方、そんなみんなのお陰。そんなみんなに今夜も背中を押されてステージに立ってる。

 

上手くいく事ばかりじゃ無い、上手くいかない事の方が多い。それでも毎回誰かしらが訪れてくれて俺に力をくれる、勇気を分けてくれる。そうやって毎ステージ誰かが支えてくれる。俺は返せているかな?感謝の気持ちを歌と演奏で返せているかな?有り余るほど返したくて心から歌っているよ。

 

そうやって明日も歌う。あなたに届けと、みんなに届けと願いを込めて、心を込めて歌うんだよ。